【2022年保存版】物流倉庫の平均費用と料金相場|見積比較

物流代行

物流倉庫会社へ依頼する際に気になる費用と相場。

実際にサービスを利用する際にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?


この記事では、物流倉庫サービスを利用する際の平均費用と料金相場や費用の仕組みなど、物流倉庫会社選びの基礎となる知識も掲載しているので、ぜひ最後までご覧ください。

  • 倉庫会社の主な項目と一般的な費用
  • 種類別の物流倉庫の費用相場
  • なぜ価格が違う?物流倉庫の価格に差が出る理由

■倉庫会社の主な項目と一般的な費用

項目

一般的な価格帯

備考

基本料(システム利用料)

2万円~5万円

固定費

基本料(業務管理料)

1万円~5万円

固定費

倉庫保管料

4,000円~7,000

(坪単価)

固定費

デバンニング料

2万円~35,000

変動費

入庫料

10円~30

(1個あたり)

変動費

検品料

10円~100

(1個あたり)

変動費

出荷料(ピッキング料)

10円~30

(1個あたり)

変動費

梱包料

150円~300

(段ボールの場合)

変動費

配送料

400円~1,200

変動費

【基本料(システム利用料)】

預かった荷物の種類や個数、入荷日時、出荷予定日、ステータスなど、物流業務全般を管理するシステム(WMS)の利用料金や在庫管理にかかるすステム利用料です。

契約時に基本料として計上されることが多く、一般的な価格帯は3万円~5万円ほど
最近ではクラウド型システムを採用する物流会社が増えてきました。

【基本料(業務管理料)】

倉庫での商品管理全般にかかる手数料として、システム利用料とは別に発生します。
一般的な価格帯は3万円~5万円前後
主に毎月の出荷件数に応じて決まり、物流会社によってはディスカウントされることもあるようです。

【倉庫保管料】

倉庫内の保管スペースの利用料です。
1坪、1パレット、1ラックなど、貸し出しの単位は物流会社それぞれですが、いずれも価格帯は4,000円~7,000円前後
たとえば、関東エリアで中小規模の冷凍倉庫が必要ない場合、6,000円前後の料金を設定しているところが多いようです。九州エリアなど首都圏に比べて土地代のかからない地方の倉庫の場合、最大5割程度安くなることもあります。

【デバンニング料】

フォークリフトを使ってコンテナから荷物を降ろす作業(英:Devanning)の料金です。
安全面への配慮やコンテナ内で荷崩れしていた場合の対応を含めて、相応の経験・技術が求められるため、後述の入庫料とは別に計上されるのが一般的です。
価格帯は2万円~3万5,000円前後

【入庫料】

荷物の仕分け・入庫にかかる費用です。
段ボール、パレットなど入荷の形態によって料金が変動します。
平均的な価格帯は1個あたり15円~30円前後
物流代行のニーズが多い健康食品や化粧品の場合、15円前後の料金を設定しているところが多いようです。
さらに小さい商品の場合は、アイテム別ではなく1ケースあたりの料金(概ね30円~100円)を設定している物流会社もあります。

【検品料】

入庫する商品の検品(個数、破損の有無などの確認作業)にかかる費用です。
数量のチェックのみなら相場は1個あたり10円~30円程度、電源を入れて動作を確認する必要がある電化製品などの場合は1個あたり80円~100円かかることもあります。

【出荷料】

出荷にあたって、保管していた商品を倉庫から取り出す作業(=ピッキング)にかかる費用です。
平均的な価格帯は1個あたり10円~30円前後
商品と同封するチラシや挨拶状などがある場合は、それらも単価としてカウントされます(例.1個あたりの出荷料が10円の場合、商品+チラシで合計20円)。

【梱包料】

一般的な大きさ(長さ・幅・深さの3辺サイズ合計で概ね100cm以内)の段ボールの場合、平均的な価格帯は150円~300円
内訳には作業自体の手数料や梱包資材の代金に加えて、納品書や送り状の発行手数料(10円~30円)、緩衝材の代金(20円~30円)などが含まれます。
のし袋などギフト用の梱包をともなう場合は、内容に応じて別途見積もりする物流会社が多いようです。

【配送料】

物流会社を経由して運送会社に支払う費用です。
一般的なサイズの段ボールの場合、首都圏への発送は400円~500円、北海道・沖縄で700円~800円、離島は1,000円~が相場です。

最近ではネット通販の利用拡大によって値上げの傾向がありますが、ほとんどの物流会社は大手運送会社(佐川急便、ヤマト運輸など)と割引契約を結んでいるため、それでも自社から直接送るよりは安く済むでしょう。
また、物流会社によっては自社のトラックとドライバーを使って配送まで請け負うところも。

ここまでご紹介した各費用に、上記の配送料を商品1個あたりで割った金額を加えると、1アイテムあたりの入荷・管理・出荷にかかる費用は概ね350円~650円前後

商材別の物流代行費用については、次章「種類別の費用相場」で詳しくご紹介します。

物流・発送代行費用の算出方法

物流・発送代行の費用は大きく2つに分けられます。

一つは、梱包や出荷の量にかかわらず発生する「固定費」。
物流代行会社が一連の作業を管理するためのシステム(WMS)利用料、契約の際の業務管理料、倉庫内の使用スペースに応じた倉庫保管料などが含まれます。

もう一つは入荷や出荷に応じてその都度発生する「変動費」。
商品の仕分けや入庫、ピッキング、梱包それぞれの手数料、梱包資材の料金、配送料など、実際に「モノを動かす」際にかかる費用です。

物流会社によっては個別に料金を設定せず、パッケージ化したプランを用意しているところもありますが、物流代行業務の内訳として固定費と変動費がかかるという点では変わりありません。

見落としがちな費用にも注意

冷蔵・冷凍が必要な商品を預ける際は、通常の倉庫保管料に加えて、冷蔵設備などの光熱費がかかることがあるので、事前に確認しておきましょう。

また、バーコードが付いていないアパレル製品などの場合、入荷時の仕分け作業に手間がかかり、入庫料が上乗せされてしまうケースがあるようです。

できるだけ無駄なコストを減らしたいのなら、バーコードの印刷・発行を請け負う会社に事前に依頼しておくのがおすすめ。
たとえば、株式会社 明光舎印刷所(大阪府大阪市)の場合、JANコードのほか、商品コードの発行や小ロット商品のナンバリングにもリーズナブルな料金で対応しています。

【これだけは押さえておきたいポイント】

  • 物流代行の費用は「固定費」と「変動費」に分けられる
  • 基本料(システム利用料)の相場は3万円~5万円
    業務管理料は2万円~3万5,000円
  • 入庫料と出荷料(ピッキング)は1個あたり15円~30円が平均的な相場
  • 配送料は首都圏への発送(一般的なサイズの段ボール)で400円~500円
  • 冷蔵や冷凍が必要な食品は保管料が高くなることもある
    バーコードの有無によっても入庫料が変動

種類別の物流倉庫の費用相場

次に商品別の物流代行費用についてご紹介します。

■商品の種類と一般的な費用(1個あたりに換算した配送料を含む)

種類

一般的な価格帯

平均的な料金(相場)

健康食品・化粧品

250円~500

350

日用品・生活雑貨

300円~600

500

アパレル製品

300円~600

500

ファッション雑貨

500円~800

650

食品・飲料

500円~800

650

印刷物

500円~800

650

【健康食品・化粧品】

ネット通販の売れ筋商品の一つで、多くの物流会社が倉庫での保管と発送代行に対応しています。
入庫から管理・配送まで含めた商品1個あたりの物流費用は平均350円前後
あらかじめボトルなどでパッケージングされているものが多く、ピッキングや検品の手間もかからないため、他の商材と比べるとやや安めです。

【日用品・生活雑貨】

ピッキングや検品の手間は健康食品・化粧品とそれほど大きく変わりませんが、たとえば洗剤と掃除用品など、複数のアイテムを同時購入する消費者が多いため、出荷作業のコストがやや高くなるようです。
平均的な相場は500円前後

【アパレル製品】

健康食品などと比べるとやや広い保管スペースを必要とするものの、あらかじめバーコードが付いていれば仕分けやピッキングの手間はそれほどかかりません。
平均的な相場は500円前後。内訳としては検品(破損のチェックなど)のコストがやや高くなるようです。

【ファッション雑貨】

倉庫保管料は抑えられる一方、アクセサリーやキーホルダーなど取り違えや紛失の起こりやすい小さい商品が多く、検品にも手間がかかるため、物流会社によっては1個あたりの費用が高くなります。
平均的な相場は650円前後です。

【食品・飲料】

平均的な相場は650円前後
冷蔵・冷凍・保温をともなう場合は前述のとおり倉庫保管料に光熱費が加算されることがあります。
また、温度や賞味期限の管理など専門的なノウハウが求められるため、取り扱っているのは食品・飲料に特化した物流会社が中心です。

【印刷物】

冊子やカタログの厚み・サイズによって倉庫保管料や出荷料が変動します。
1冊あたり650円程度が平均的な相場です。
なかには印刷物の物流に特化し、配送まで自社で請け負う物流会社も。

出荷依頼の前に準備しておきたいこと

印刷物を中心に取り扱っているある物流会社にお話を伺ったところ、顧客から渡された配送先リストの記載ミスによって結果的に出荷コストがかさんでしまうケースが非常に多いようです。

階数や部屋番号がひとつ違うだけでも物流会社側では判断がつかず、再配達になるのは避けられません。
また、再配達にともなう送り先の再確認など時間の面でのロスも大きくなってしまいます。

基本的なことではありますが、物流会社に出荷を依頼する際は、配送先リストを入念に確認しましょう。
繁忙期ほどミスが起こりやすくなるため、できれば複数人でダブルチェックするのがおすすめです。

時期による料金の違いについて

物流・出荷代行の料金は時期やタイミングによって大きく変動します。

Amazonプライムデーや楽天スーパーセールの期間中はもちろんですが、たとえばアパレル製品の場合、春節(中国の旧暦の正月。2019年は2月5日)から一週間以上にわたって中国の製造元が稼働を止めてしまうため、前倒しで12月~1月の流通量が増え、その時期は出荷や配送の費用が高くなる傾向があります。

また、印刷物を取り扱う物流会社の場合も、新年度を控えた3月~4月上旬は急激に依頼が増え、スタッフやドライバーの不足から値上げせざるを得ないようです。

こうした時期による料金の高騰は仕方のない部分もありますが、場合によっては通常の1.5倍以上の出荷コストがかかってしまうことがあるので、不安を感じるようなら事前に物流会社に問い合わせておきましょう。

【これだけは押さえておきたいポイント】
  • 健康食品や化粧品の物流費用は1個あたり平均350円前後
    日用品や生活雑貨は400円前後
  • ファッション雑貨は検品やピッキングに手間がかかり費用はやや高い
    平均的な相場は650円前後
  • 配送先リストの間違いが原因で再配達料がかかってしまうケースが多い
    入念な確認が必要
  • 物流費用は時期やタイミングによって非常に大きく変わる
    事前の問い合わせがおすすめ

なぜ価格が違う?物流倉庫の価格に差が出る理由

物流会社によって料金が異なる最も大きな理由は、商品を保管する倉庫スペースの利用料金です。

「主な費用項目と相場」でも少し触れましたが、首都圏に大規模な倉庫を構えている物流会社に比べ、地方に倉庫を持つ物流会社の倉庫保管料は最大で50%程度安く設定されています

商品と出荷する量が同じなら、変動費(入庫料、梱包料など)にそれほど大きな違いはないので、できるだけ費用を抑えたい場合は、地方に倉庫を持つ物流会社を中心に検討しましょう。

その際に注意したいのは、配送料とのトータルバランス
せっかく倉庫保管料を抑えても、配送料がそれ以上にかさんでしまうようでは本末転倒…。

なかには配送料をできるだけ均一にするために、中部エリア(長野県など)に倉庫を置いている物流会社もあるので、日本全国への発送がある場合はそうした会社に相談してみるのも一つの方法です。

また、地方の遠隔地の倉庫ではよりスピーディーな出荷作業が求められます。
運送会社は基本的に遠い場所から順に集荷に回るため、配送センターから距離があるほど集荷時間が早くなるからです。

翌日配達を担保しているネットショップなどの場合は、集荷のタイミングまでに出荷作業が間に合うのかどうかしっかり確認しておきましょう。

【これだけは押さえておきたいポイント】
  • 価格差が出る大きな理由は商品を保管する倉庫スペースの利用料金
  • 地方に倉庫を構えている物流会社の場合、
    倉庫保管料が最大50%程度安くなることも
  • コスト重視で地方の物流会社に依頼する場合は、
    配送料とのバランス・集荷時間に留意すること

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